【ご報告】
2022年読売演劇大賞
上半期作品賞ベスト5選出のお知らせ
2022年3月にすみだパークシアター倉で上演いたしました舞台『わが友ヒットラー』が2022年読売演劇大賞上半期作品賞ベスト5に選出されました。これもひとえに、ご観劇いただけるお客様・お支えいただいております皆様のおかげと、心より御礼申し上げます。誠にありがとうございます。
CEDARはより一層深みのある作品を上演して参ります。今後とも何卒変わらぬご愛顧を賜りますようお願い申し上げます。
Next Stage
CEDAR Produce vol.10


作 高行健
翻訳 瀬戸宏
演出 松森望宏
2023年7月26日(水)~30日(日)
下北沢 OFF・OFFシアター
企画・制作・主催 一般社団法人CEDAR

ダメだ!出ていかなくちゃ!
ここで死ぬのを待つわけにはいかない!
高行健の衝撃作、『逃亡』
2023年7月/OFF・OFFシアターにて上演!
CEDARが次回作に選んだのは、華人で史上初めて2000年にノーベル文学賞を受賞した作家・高行健(ガオ・シンジェン)の代表作『逃亡』です。
1989年6月、中国北京で天安門事件が発生。民主化を求める学生のデモ隊を、軍隊が武力を行使し鎮圧したその凄惨な事件は、世界中を震撼させました。作家・高行健は留学先のパリから事件を眺め、その年の10月に『逃亡』を執筆しました。
CAST

中年 和田琢磨
娘 希代 彩
青年 桧山征翔
Introduction
物語はとある共産国家での出来事。民主化を求め学生達が広場でデモを起こしていた。軍の弾圧によりデモ隊に銃声が響き、若者の革命への夢は暴力により打ち砕かれていく。 青年(桧山征翔)と娘(希代彩)は銃弾を逃れ必死で逃走。逃げ込んだのは暗く湿った倉庫。そこにやってくる自称作家の中年(和田琢磨)。3人は死に直面しながら【生きている実感】とは何なのかをひたすらに考え求め続けていく。
高行健は人間の生命力の煌めく炎と、激動の時代の混乱をひるむことなく直視し、人間の究極的な尊厳に真っ向から向き合いました。この壮絶な人間ドラマを、この作品のためにあえて選定した下北沢OFF・OFFシアターという限られた小空間の中で、濃密で純度の高い人間ドラマをお届けするべくCEDARが挑みます。
登場人物は中年・娘・青年の3人。作家であり当局から目をつけられている中年役に、和田琢磨がCEDAR初登場いたします。デモ隊では拡声器で演説をしていた女優志望の娘役に希代彩。理想の革命と現実の狭間で葛藤する青年役に桧山征翔。三人の織り成す激しくも切ない人間ドラマを、ぜひ小空間でご堪能ください。
6月中旬には公演日程、チケット情報等公開いたします。出演者によるアフタートーク等も企画させていただきます。小空間ならではの本作、続報もぜひご注目ください。
Writer

高行健(ガオ・シンジェン)
中国出身のフランス国籍の作家。江西省生まれ。1962年に北京外国語学院フランス語科卒業。文化大革命中は紅衛兵運動に参加したことがあると本人が後に告白している。その後、農村に下放され、安徽(あんき)省で中学校の教師などを経験。1974年に北京に戻り、翻訳の仕事をしながら執筆活動を開始し、小説やエッセイを次々と発表し作家として注目された。1981年に中国を代表する劇団、北京人民芸術劇院の専属劇作家となり、外国劇の手法を大胆に取り入れた劇『非常信号』(中国語原題『絶対信号』)『野人』などが大きな反響をよんだが、保守派からは批判された。1987年にフランスに移住し、1989年に北京で民主化運動を弾圧した天安門事件が起きると、中国政府を批判する声明を発表し、政治亡命の道を選んだ。
1998年にフランス国籍を取得。中国国内を舞台にした自伝的小説が多く、中国語で発表した『霊山』『ある男の聖書』などが 評価され、2000年に華人として初めてノーベル文学賞を受賞した。中国当局は「受賞は政治的理由だった」としてノーベル賞選考委員会を批判した。高行健の作品は中国国内でしばらく発禁処分を受けていたが、その後解禁されている
『逃亡』について 高行健
私が1989年にパリで書いた『逃亡』という劇は、1992年にスウェーデンの王立ドラマ劇場が初演し、今日に至るまでに15か国の少なくとも24の劇団が上演してきました。イギリスとフランスのテレビ・ラジオ局は全劇を放送しています。この24年間にフランスだけでも5つの劇団が上演しました。1996年には日本の神戸の劇団「龍の会」、1998年には東京の俳優座も、この劇を上演しています。今般、日本の演劇ユニットCEDARも上演するということは、この劇の生命力がまだ衰えていない証でしょう。この劇が人類の生存の苦境に目をそむけていないからこそ、観客の共鳴を喚起し、深い自省を促すのです。この劇を観に来てくださったみなさんに感謝すると同時に、上演の成功を祈ります。 (飯塚容訳)
Performance schedule
2023年7月26日(水)~30日(日)
※公演時間詳細は6月中旬に発表します。
※出演者によるアフタートークを予定しております。
Ticket
カンフェティチケットサイトにて発売!
http://confetti-web.com/toubou
※チケット詳細は6月中旬に発表致します。
Theater
下北沢 OFF・OFFシアター
東京都世田谷区北沢2-11-8 TAROビル3F

CEDAR's Infomation
What's CEDAR?
演出家・松森望宏、俳優・桧山征翔、演出家・石川大輔による演劇ユニット。
演出の松森望宏は2012年英国シェフィールドの国際演劇祭において、
三好十郎の『胎内』で最優秀演出家賞を受賞。
俳優の桧山征翔は出演にとどまらず、作品のプロデュースも手掛ける。